「深い悲しみの中で、気功が自分を取り戻してくれた」
気功をしていると、思いがけない気功の効果に自分も驚いてしまうこと珍しくありません。 それは自分の中に見つけた変化の場合もあるし、よくあるのは受講者さんからのフィードバックからです。
先日、がんの患者会に呼ばれて気功の体験レッスンを1時間提供しました。
終わった後で1人の受講者の方が私のところに来て興奮した様子で伝えてくれました。
長いお付き合いの彼氏が前日、がんが相当進んでしまっていることがわかったそうです。 その後彼女にはめまいが起きたり、具合の悪い状態が朝まで続いていたそうです。そして悲しみにくれるあまりとても気功に来れる状態ではないと、自分では思っていたそうです。 それでもせっかくの機会だからと会合に来て、仲間と一緒に気功を始めました。
彼女が言うには、始めてどのくらいかたった頃に、突然自分の中に何か不思議な安心感あるいは力のようなものを感じて、体調がすっと良くなっていたそうです。 「自分はここにいる」 という気持ちが内側から湧いてきた、と彼女が言います。
私は気功のレッスンの中で、常々、自分との対話に重きを置いています。 忙しい毎日の中、自分の事は忘れがちで、仕事や家族やあるいは社会に流れるニュースなど、周りのことに心が占領されているのが日々ではないでしょうか。
確かに仕事や家族の抱える問題をたった1時間やそこらの気功で解決することはできません。けれども、せめてその気功している時間だけでも、100%自分と向き合うことができたら、と願っています。
自分のそのときの体と心のあり様を感じて初めて、ぶれない自分が生まれたり、自分の中にある潜在的な力を感じることができるからです。
その体験レッスンの日も、フラストレーションやプレッシャー、不安な気持ちなどを足の裏の真ん中にあるツボ(湧泉)、あるいは指先から外へ出してしまいましょう、ということを唱えながら、気功の時間を始めました。 そして気功の間中、自分の内側の世界を感じられるようにといつも話しかけながらしていたのです。 その中で彼女は自分を再び感じられたのだと思います。
悲しみにくれた中であっても、彼女の顔はとても生き生きとして見えました。 「悲しみは限りなく尽きない。けれども、私は今ここでこうして生きている。」 と彼女はキッパリ言いました。めまいも消えてしまったと笑っています。 彼女がそのような心の安定を取り戻したことで、彼氏に会いに行く時にも、彼氏に良い影響を与えられるのではないかと心から願っています。
こんなふうにいつも1回の気功でさくっと効果が出るばかりではありません。ゆっくりと長い時間をかけて初めて効果を感じることがむしろ多いです。
また、心に強い衝撃を受けた時、怒り心頭の時などは気功をしない方が良いと言われています。効果があるものには使い方を間違えると逆効果がある、ということです。 何事も、正しく学ぶことが肝心です。
この話はまた別の機会に書きたいと思います。

